「走れメロス」(5)

ふとまつ

2024年08月31日 16:53

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 まっつの読みはどうなる?

 今回、シルレルとの比較を通して、太宰の狙いを読み取るようなことになった。最初っからそれを狙ってたわけではないのだけど。

 そこに浮かび上がってきたのは「家族や隣人との平穏な日々」の尊さ。そんなとこだって気がするな。

 なにせシルレルでは、フイロストラトスは「メロスの家の留守をしていた忠僕」。つまりメロスはシラクスに住んでいた。それを太宰は「村の牧人」という設定に変えているんだから。

 わざわざその点を変更してまで膨らませているのだから、太宰が語り届けたかったことはそのへんのことなんじゃないかな。

 別にだからって、それに従わなくちゃいけないとは思わないけど、まあ今回読む際には、せっかくだからその線を強めに残すようにしてみようと、なんとなく思ってる。

 ちゃんとそのようになるのかどうかは、まだ未知数だけどね。もう少しあれこれ試してみないと。

 一応、今回、従来よりメロスでいる率を下げようと思ってたんだけど、うーん、村との距離感が変わっていくあたりは、やっぱメロス視点に戻しといたほうがいいのかも、なんて思ったり、わあ、なんか悩ましいことになったぞ。

 果たして、どうなるか。乞うご期待。(連載・完)

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24.08.31 リリース
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