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2022年08月04日

#れらアンネ @やまびこ座(感想追記)


しっかりていねいな運びで、確かにこれは引き込まれる。
そうか、だからあそこまで…。みて、良かった。

08.15追記
以上の当日初期感想の補足的に、当日帰宅してからのメモ的感想を再整理。
・「しっかりていねいな運び」。各シーン、いくつかの部屋に別れてたりすることもあるのだけど、セリフやりとりがあってフォーカスされる場所以外でも、それぞれがその時間を活きて過ごしていた。
 だからなんていうんでしょう、飽きることがない。やりとりをセリフだけで聴きながら、別の誰かの様子を見ることを、観客側が能動的に選択できるんだから。それとともにその世界に引き込まれていく。

・「だからあそこまで…」。自分でもなんのことか忘れそうになってたけど、メモにありました。
『休憩前の最後のうたが良かったんだけど、なんであそこまでやるんだろうとも思ったの。熱狂までいってしまって、むしろこちらは冷静になっちゃったんだよね。でも、観終わった後、振り返って思い出したとき、それは警鐘だったのかもしれないと思った』
 つまり、彼らの悲劇の入り口を描きつつも、そこにも戦意にさえつながる熱狂が潜みうること、そういうより深い反戦の念を、脚本というより演出がそこまでのことを提示してたのではないか。言葉にはひとつも出さないで。そんなふうに感じられたのでした。すごい選択だと改めて思った。

<おまけ>
 出演者みなさん好演でしたし、きちんと関係が積み重なる展開になってて、これも引き込まれる要因だったと思う。ひとりひとりについて書き始めたらキリがないのでやめとくけど、とりわけ自分にとって印象に残ったのはペーターだけ取り上げとく。
 うまく説明できないけど、頑固だけど揺れ動く、けれども真摯な思春期男子がいたなあと思った。ああいう状況の中でも、そんな日常に連なる少年から青年への成長と、さらにその後の変化も予兆させてくれてた、というか、ああ、うまく説明できない。丸ごと良かったってことです。  続きを読む

Posted by ふとまつ at 15:30Comments(0)観覧・鑑賞