2019年04月13日
「どんぐりと山猫」

地の文は、終始、主格のこども側に立ってますね、一人称じゃないけど。こどもが見聞きして捉えたことだけを代弁している感じ。しかもそれでほぼ、問題ない。まあ、こどもが意識してなかった事に扱うことができなくもない叙述も少しはある。でもあえてそうする理由は積極的にはないし、そこに挑戦する段階ではないので、そこはあんまり考えない。
楽しいのはやっぱりどんぐりたちの言い分。その繰り返しが文面としてだんだん省略されていくとこあたり。彼らの懸命さと、それに対するやまねこのいらだちや諦観、そして対照的なこどもの冷静さは、一人称で書いてたら示し切れなかったとこかもしれない。なんて思うと、やっぱ王道的にその盛り上がりをどう作るかがポイントなんだよなあ。
そしてもうひとつ、そのメインシーンでは脇役に徹している馬車別当。脇役なのに一番造形されている奴。こいつの印象をどう残すかっていうのも楽しみどころだよね。
[読み語り(ソロ)所要時間]17分-20分
19.04.13 リリース
Posted by ふとまつ at 15:57│Comments(0)
│作品雑感
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