さぽろぐ

文化・芸能・学術  |札幌市中央区

ログインヘルプ


2019年04月13日

「どんぐりと山猫」

「どんぐりと山猫」 童話集「注文の多い料理店」の冒頭を飾る作品です。何度かは読み語っているけど、しばらくやってなかったので、改めて工夫どころを検討するような雑感です。

 地の文は、終始、主格のこども側に立ってますね、一人称じゃないけど。こどもが見聞きして捉えたことだけを代弁している感じ。しかもそれでほぼ、問題ない。まあ、こどもが意識してなかった事に扱うことができなくもない叙述も少しはある。でもあえてそうする理由は積極的にはないし、そこに挑戦する段階ではないので、そこはあんまり考えない。

 楽しいのはやっぱりどんぐりたちの言い分。その繰り返しが文面としてだんだん省略されていくとこあたり。彼らの懸命さと、それに対するやまねこのいらだちや諦観、そして対照的なこどもの冷静さは、一人称で書いてたら示し切れなかったとこかもしれない。なんて思うと、やっぱ王道的にその盛り上がりをどう作るかがポイントなんだよなあ。

 そしてもうひとつ、そのメインシーンでは脇役に徹している馬車別当。脇役なのに一番造形されている奴。こいつの印象をどう残すかっていうのも楽しみどころだよね。

[読み語り(ソロ)所要時間]17分-20分

19.04.13 リリース

あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(作品雑感)の記事画像
「走れメロス」(8)終了後雑感
「走れメロス」(6)[5の後おまけ]
「走れメロス」(5)
「走れメロス」(4)
「走れメロス」(3)
「走れメロス」(2)
同じカテゴリー(作品雑感)の記事
 「走れメロス」(8)終了後雑感 (2024-09-23 22:05)
 「走れメロス」(6)[5の後おまけ] (2024-09-13 21:32)
 「走れメロス」(5) (2024-08-31 16:53)
 「走れメロス」(4) (2024-08-24 18:02)
 「走れメロス」(3) (2024-08-20 21:03)
 「走れメロス」(2) (2024-08-18 22:30)

Posted by ふとまつ at 15:57│Comments(0)作品雑感
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。